東洋医学の経穴について事典メモ

手の太陰肺経 雲門(うんもん)

所属
手の太陰肺経
国際記号
LU2
取穴部位
鎖骨下窩、烏口突起の内縁、腋窩動脈が拍動している所に取る。
場所の説明
鎖骨の下側に指をあて外側に沿わせて行って肩の際に当たって止まるくぼみの部分。

名前の由来

効能

  • 手の太陰肺経に所属するので、呼吸器や皮膚の健康維持に役立つ。
 →咳・喘息の治療に用いることがある。
  • 手の太陰肺経に所属するので、喉や気管支や皮膚などに外気にさらされ場所での菌やウイルスと戦う免疫機能や体温調節(冷え解消)に関連した効能がある。
 →リウマチの治療に用いることがある。
  • 手の太陰肺経に所属するので、首・肩・顔・頭部などの血流改善しむくみ軽減、肌の潤い向上など効果が期待できる。
 →顔のむくみ・シミの軽減など美容ケアに用いられる。
  • 腋窩動脈をはじめとした上肢をめぐる大事な血管・神経・リンパ管が走行するエリアの上にあるので上肢の冷え・痛みの軽減、上肢の代謝改善が期待できる。
 →上腕神経痛・上腕神経麻痺の治療に用いられる。
  • 肩関節の要である烏口突起の内縁に位置し肩を保護する筋肉群に刺激を与えやすいポイントなので、肩関節の調子を整える効能が期待できる。
 →五十肩・四十肩の特効穴として用いられる。肩こり・肩や背中の痛み・だるさの治療に用いられる。

コメント


  • 烏口突起には小胸筋が付着しています。
  • 小胸筋の下で腕に走行する大事な神経や血管が圧迫されて痛みや痺れがでる疾患が胸郭出口症候群です。
  • 圧迫されて困る大事な神経と血管は、腕神経叢・鎖骨下動脈・鎖骨下静脈です。

→胸郭出口というすき間を大事な神経と血管が出て上腕へと走行し栄養と神経機能を巡らせているイメージと、「雲門(滋養に富んだ雲霧状の気が湧き出て通る門)」という名の持つイメージはかなり近いものがあると思います。
→西洋医学的には小胸筋の付着部位である烏口突起内縁に鍼灸・指圧などの刺激を与え小胸筋をほぐす事で、胸郭出口から出てくる腕神経叢や鎖骨下動静脈への圧迫を軽減して血流を改善し痛みや痺れを和らげるという説明。東洋医学的には雲門への適切な刺激で狭まってる門が開いて、滋養に富んだチャクラが通り肺経に沿って正常に流れ始めるという説明。
→狭まってる場所をほぐして開けて、大事なものの通り道ができて、そのまま腕に向かって正常に流れるように促すイメージを持って治療するというのがポイントかなと思います。

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